これからの公園の可能性についてさまざまなゲストと議論していく「KPBライブトーク」。2021年3月末の『KAKAMIGAHARA PARK BRIDGE(通称:KPB)』オープンに向けて、建設現場から9回にわたって配信していきます。第6回は、岐阜県内の図書館司書が集結しました。KPBのすぐそばに各務原市立中央図書館があることから、図書館と公園の今後のつながりや、図書館や司書そのもののこれからについて話を聞きました。
皆さんは“ピッピッ”がお好き?
私は白川村(岐阜県)で図書館司書をしています、深田茉由と申します。今日はMCを担当させていただくんですけれども、序盤から分かる通り、かなり緊張しています(笑)。マイクを持ってしゃべることはほぼないですし、MCもほぼ初めてなのでちょっとガチガチなんですが、だんだん柔らかくなっていくと思うので、温かく見ていただけると嬉しいです!では、ゲストのお二人から、それぞれ自己紹介をしていただきます!
私は白川村(岐阜県)で図書館司書をしています、深田茉由と申します。今日はMCを担当させていただくんですけれども、序盤から分かる通り、かなり緊張しています(笑)。マイクを持ってしゃべることはほぼないですし、MCもほぼ初めてなのでちょっとガチガチなんですが、だんだん柔らかくなっていくと思うので、温かく見ていただけると嬉しいです!では、ゲストのお二人から、それぞれ自己紹介をしていただきます!
こんばんは。岐阜市立中央図書館より参りました、司書の岩田容子です。こんばんは!
私が働いている岐阜市立中央図書館は、2015年7月に開館した複合施設「みんなの森ぎふメディアコスモス」の中にあります。場所はJR岐阜駅から北に進んで、柳ケ瀬商店街のさらに北へ行ったところです。中央図書館のことを、後で詳しくお話しできたらなぁと思っています。よろしくお願いします!
各務ヶ原市立中央図書館の林と申します。よろしくお願いします。あまり人前で話すことに慣れていなくて、苦手ですので、助けてください(笑)!
各務ヶ原市立図書館は、今日中継しているこの現場なんですが、平成7年7月にオープンしました。もともとは岐阜大学の農学部だったんですが、そこの跡地に市民公園ができまして、その公園の中に図書館が建てられました。4階建ての建物になっています。1~2階が図書館で、3階が埋蔵文化財調査センター、歴史民俗資料館、図書館の閉架書庫、4階に教育センターと多目的ホールがある複合施設になっております。今日はそんな図書館からお伝えします。よろしくお願いします。
ありがとうございます!まず、お二人に司書のお仕事について話を伺っていきたいと思います。では、岩田さんからお願いします。
私は普段イベントの企画などを行っているのですが、その中でも開館年度以来、毎年行っている「子ども司書養成講座」は岐阜市立中央図書館の特色の一つです。子ども司書になった子たちに、“子どもラジオ”にも出演してもらって、講座を受けて終わりではなく、さらにそれから自分たちの言葉で伝えていくことができるように、取り組んでいます。
毎年ということは、今までで全6回開催されたってことですよね?
そうですね。今年は10名の子ども司書が誕生したんですけど、毎年20名ずつ誕生しています。なので、110名の子ども司書が誕生してきたことになります!
おすすめ本の紹介文を書く子ども司書たち。
その子ども司書の中から将来、私たちの仲間になってくれる子が誕生すると、すごいうれしいですね!今日、メディアコスモスに行かせていただいたときに、子ども司書の子たちが書いてくれたポップや、選書した本のコーナーも立派に飾ってあって、メディアコスモスにおける子ども司書の役割はすごい大事なんだなと感じました。
少し話が変わりますが、これからの図書館って、外にどんどん飛び出していくんじゃないかなと思っています。というのも、2015年のオープン以来、館長と一緒に外に飛び出しちゃってます。イベントのタイトルは「カンチョーとヒミツのおさんぽ」です(笑)。チラシもメルヘンなものにしました。このイベントは当時の吉成館長と子どもたちが、メディアコスモスの外に飛び出して、絵本の中の世界を体験して楽しんでもらう内容でした。
例えば、ムーミンのキャラクターになりきってお散歩したりピクニックしたり。大きな木にハンモックを吊るして、そこに小さい子たちが入って遊んだり、小人を見つけるために落ち葉のあたりを探してみたりもしました。小人を探すときは、小人の帽子をかぶって自分たちも小人になりきってもらいました。それだけでは終わらなくて、自分の想像で小人や妖精さんたちをつくって、人形劇もしましたね。
それは、絵本や本の世界をリアルな世界に持ってこようというイベントを企画されたってことですよね?
そうなんです。今までだったら、図書館の中でイベントを完結させていたと思うんですけど、外に出ていったのが本当に私も衝撃でしたし…、「館長についていきます!」って感じでした(笑)。
なるほど!メディアコスモスは色んなイベントを日々開催されていますけど、そういったものの企画や実行を岩田さんがやられているということですか?
その部署に所属していて、私も担当しています。
なるほど、分かりました。では次に、林さんはどんなお仕事を普段されていますか?
図書館の中の総務係に在籍しています。図書館を安全安心に使っていただくために、色んなところを見回ったり、修繕したりしています。今、図書館は外壁工事をしていまして、カバーに覆われた状態になっているんですけど、そうした工事に関する業務も担当させていただいてます。運営の図書館業務とはまた別の、裏方にはなるんですけど、そういったことも図書館のお仕事なのかなと思います。
林さんは今の係になるまで色んなお仕事を司書としてされてきたと思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか?
はい。図書館の一番目立つお仕事はやはり、受付カウンターですね。カウンターに座って、貸出返却をピッピッっとやるのが、一番主流というか、目立つところなのかなと思います。裏方としては、皆さんに借りていただく本の選書や発注をすることも大事な仕事です。その他に、皆さんに読んでいただいてると本が傷んでくるので、それらの修理や補修、あとは岩田さんがやっていらっしゃるような企画や展示も行います。図書館は分類順に本が並んでいるんですけど、分類順だけだと出会えない本もありますので。
(♪閉館の音楽)
…すいません、音楽が鳴って!
(笑)。これは、19時閉館をお知らせする音楽ですかね?
19時には利用者の方にお帰りいただくので、これは職員が帰る時間の音楽ですね(笑)。止めることができないので…すいません!
ガチガチな雰囲気がほぐれてきました(笑)。
(音楽終了)
あとは会計ですね。貸し出すための本を買った後に、その会計事務の仕事がありますし、図書館は色んなお仕事がありますね。でも、図書館体験講座で一番人気の作業は、やっぱりカウンターのピッピッっという仕事です。
たしかに、あのピッっという動作は普段の生活にはないですよね。
皆さんこぞってあれをやりたがられます(笑)。
なるほど。修理に興味を示すお子さんは?
手の器用な方は修理の仕事も好きみたいです。あと、濡れても傷まないようにビニールの「ブッカー」と呼ばれるものを新刊に貼っているんですけれども、手の器用な方は上手にしてくださる。私なんかは不器用なので、空気が入ってしまうんですね。
私も、すっごくすっごく、苦手です!
空気が入って、あとで針で刺して空気を抜いています。
あ、針で刺せば良いんだ!…勉強になります(笑)!
器用な子は上手にやっておられました。
なるほどー。司書といっても色んな仕事がありまして、図書館をつくる仕事でもありますし、守る仕事でもあるんだなということが分かっていただけたかと思います。
図書館の本を外で読む
去年、コロナウイルスの影響で、色んなことが目まぐるしく変わっていって、図書館もそれに飲み込まれた業界かと思うのですが、コロナの影響で変化したこともありますし、そのちょっと前から、図書館自体の変化の兆しがあったんですよね。メディアコスモスさんができた2015年くらいから、“図書館と街”、“図書館と地域”、“図書館と人”みたいな動きがどんどん加速しています。
“これからの図書館”というとすごく難しい、大きい話になるかなと思うんですが、さっき話していてキーワードが一つ出たなと思っています。それは「図書館が外に飛び出していく」という岩田さんの言葉です。具体的に、メディアコスモスが外でやっている活動は他にありますか?
はい。図書館は商店街にも飛び出していってます。柳ケ瀬商店街の一角に交流拠点の「あい愛ステーション」がありまして、そちらに本棚をドーンと持って行って誕生したのが「としょかん×まちライブラリー」です。図書館の本をテーマに沿って展示して、そこに訪れた人が、誰でも本を読んで楽しむことができるスペースにしました。割と小さいシンプルな本棚に、本が16冊くらい並んで、月1~2回で入れ替わる展示です。昨年3月をもってあい愛ステーションが閉館しましたので、設置場所はなくなっているんですけれども、そのあとはじまったのが、「出張!まちライブラリー@金公園」です。
柳ケ瀬商店街の南側に金公園がありまして、そこで一定期間(1ヵ月間)開催されたイベントに、図書館も参加させてもらい、マルシェなどが開催されているエリアの一角にコンテナを置いてもらって、本を約50冊ほど設置しました。その近くに人工芝が敷かれていて、ベンチやソファやハンモックもあったので、外で自由に読書が楽しめるような場になっていました。実際に見てきたんですけど、ファミリーがくつろいでました。やっぱりお子さんが自由に絵本を手に取って読みはじめると、お母さんたちも安心して、くつろぎはじめる感じです。
私も行きました!コンテナの中に色んな本があって、ワクワクするような感じがしました。
本は児童書担当の司書さんが厳選してくださいました。
なるほど。何かテーマがあったんですか?
親しみやすくて良い本を選書してもらいました。
展示の仕方がユニークで、トムソーヤの小屋みたいな感じで楽しかったです。
これは定期的にやられてるんですか?
実証実験と言っておられましたので、1ヵ月間限定でやってました。
貸出もしてたんですか?
持って帰ることはできないので、この人工芝の中で読んでくださいという感じです。
ブックカフェみたいな感じですね!カフェの中で完結する、みたいな。
そうですね、それもお外でって感じで!
わざわざ図書館に行くのは心理的ハードルが結構高いと思うんですよね。なので、図書館から街に出ていくことをこれからやらなきゃいけないと、つくづく感じます。
司書の二人が絵本を紹介しているコーナーもあって、本を展示するだけじゃなくて、『こういう絵本の読み方がありますよー』と一緒に絵本を楽しむイベントもやってました。
なるほどー。図書館という空間以外にも、小さい図書館がいっぱい誕生しているのはすごく良いですね。それに似たようなことを、各務ヶ原市立中央図書館さんもこれから挑戦されるんですよね?
そうですね。各務ヶ原市立中央図書館は移動図書館車を持っていまして、今は全国的にちょっと減りつつあるのかな?岐阜県でも、各務ヶ原市と可児市さんしか持っていません。この移動図書館車を使って市内の36か所を定期的に、月1~2回の頻度で巡回しています。
あとは、新型コロナの関係で小学校の社会見学などができなかった代わりに、移動図書館車で小学校の校庭へ行って本の貸し出しをしたり、体育館などで図書館のPR動画を見てもらってバーチャル見学をしていただいたりしました。
移動図書館が来くるとお祭りみたいですね。旗みたいなものが吊るしてあって、ピクニックみたいですねー。
この写真は昨年の「マーケット日和」ですね。ここ何年か、各務ヶ原市では11月3日に毎年、マーケット日和という大きなイベントをやっておりまして、その一環で、今KPBをつくっておられる場所に移動図書館車を持って行って、本の貸し出しや読み聞かせをしたときの写真だと思います。
なるほどー。学びの森と市民公園の二つをつなぐところに図書館とKPBがあるような立地ですが、今後も移動図書館は活躍していくのでしょうか?
3月27日のKPBのオープン日に移動図書館車を出店しまして、公園の一角で本の貸し出しをさせてもらいます。
なるほど。そのときも、移動図書館が実際に来て、色んなところに椅子を置いて、青空の下で読書が楽しめるような感じになるんですね。
お天気が良ければ、そんな感じで移動図書館を広げて、近くにカフェのお店も出るみたいですので、コーヒーを飲みながら外でくつろいで読むとか、そんなことができると良いなぁって思います。
良いですねー。私はすごくインドアなのですが、外で本を読むのは結構リフレッシュになりそうですね。外で食べるおにぎりが美味しいのと同じように、外で本を読むと何か急に、本と近くなった気がするというか。本へのハードルが下がるような気がするので、皆さんぜひ、青空図書を体験しに来ていただきたいなと思います。
10時~16時まで、市民公園のどこかにおりますので。
結構長丁場ですね(笑)!
そうですね(笑)。各務ヶ原の図書館は、利用カードをつくるのに住所の制限が特にないですので、たぶん、木曽川を渡った向こう(愛知県)からもたくさん来てくださるのかなと思うのですが、カードをつくってこれからも通っていただけると良いなぁと思います。
青空図書では、移動図書館の本を実際に借りられるということですよね?
そうですね、その場で利用カードをつくって、本を借りて帰っていただくことはできます。
それを機に、本館も利用される方が増えると良いなぁと思います。今お話しした中で、本の貸し借りだけが図書館ではないということがちょっとずつ見えてきましたね。
図書館は居心地の良い場所ですか?
「これからの図書館」というざっくりな言い方をすると、私たち司書の相手は、本だけではなくて、人や空間、地域など、どんどん対象となる相手が増えているし、広がっていると感じています。そのあたりについてお二方はどう感じていらっしゃいますか?
図書館がやろうとしていることは、街や人とつながろうとしていることなのかなぁと思います。岐阜市立中央図書館は、“滞在型図書館”や“サードプレイス”、“市民協働”を掲げてはいますが、簡単な言葉で言ってしまうと、『図書館がとても居心地の良い場所だ』と思っていただけることを目指しています。
図書館は公共施設ですけど、『私たちみんなの場所なんだ!』と思ってもらえたらなという思いでたくさんの事業をやっているのかなと思います。具体例を挙げると、「ぎふライブラリークラブ」ですかね。図書館が好きで、『私たちも一緒に楽しみたい!』という図書館のファンの方がいらっしゃると思うんですよ。そういう方たちと一緒に読書会の企画や、「本の交換会」といって、本を売るんじゃなくて、欲しい人にあげちゃう企画をやっています。
そういった企画は、図書館の場を使ってファンクラブの人が色々と進めているんですか?
そうですね、自分たちで考えて提案してもらっています。図書館はバックアップや広報のサポートです。
林さんはいかがですか?
各務ヶ原では、6年ぐらい前からかな、「ビブリオバトル」を継続して毎年開催していまして、最初1年目は岐阜市さんがやられてたんですよね?
そうですね、そのときに林さんとは出会ってましたね!
岐阜市さんがやられるので、どういうふうにやるのかなぁと思って、ちょっと情報をお伺いしに行きました。そのときに色々説明していただいたり、結構人を集めるのが大変だよっていう実話を教えていただいたりしながら、開催し続けてます。岐阜市さんは1回だけで終わりましたか?
そうですね。岐阜市では開館年度の1回だけでした。
「ビブリオバトル」自体は全国でやられているかと思うんですけど、具体的にどんなことをするイベントなんですか?
自分のおすすめの本について、資料など見せずに口頭で5分ピッタリで紹介するんですが、聞いている方がどの本を読みたくなったかを投票する遊びというか、ゲームなんです。
毎年、結構参加される方はいらっしゃいますか?
そうですね、毎年必ず参加してくださる方もいらっしゃいます。でも、人前で本を紹介してしゃべるのは、結構ハードルが高いので。聞く方はたくさんおられるんですけど、発表したい方を探すのはなかなか難しいです。岐阜市さんも最初、そのように言っておられたように思います。
はい、でも蓋を開けてみたら、ちゃんと定員に達していて、一安心でした。
やはり、本の貸し借りだけじゃなくて、本を通じて図書館は色んなことができるよってことですよね。
本って、一人で読むから“孤読”だって言いますけど、今は本を通して人と何かを共有したい方も結構いらっしゃいます。本を読むスタイルも変わりつつあると思います。
孤読の反対で、“共読”って言ったりもしますね。本の楽しさを誰かに伝えて一緒に楽しむ意味があります。
共読に合わせたイベントも結構あるということですね。1つの本をみんなでしゃべりあうみたいなサークル活動は何でしたっけ?
読書会ですね!
そうです!読書会!
岐阜市さんでもやってらっしゃいますもんね?
そうなんです、とても長く続いております。これも、さっき出てきた「ぎふライブラリークラブ」で、図書館大好きな方たちが企画して継続しているイベントです。コロナ禍で一度、中断してしまいましたが、オンラインで臨時読書会を開催したり、人数を制限しながら会場でやってみたり、色々試行錯誤しているところですね。
読書会って昔からありますよね。各務ヶ原では読書会のメンバーが高齢化になって、読書会自体がなくなってしまったんです…。
そうなんですね!代替わりはしなかったんですね。
代替わりもなく、読書会の存在自体がなくなってしまったんです。でも、名古屋や都会の方では、ビジネスマンの方が集まって朝読をやっていてすごく人気があるみたいなんですけど、各務ヶ原ではちょっとできてなくて…(笑)。どうやったら岐阜市さんみたいにできるかなって思っているんですけど…。
今、話題の本とか、若い人が興味を持つテーマを探ってみるとか、ですかねー。
参加する方の年齢層ってどうですか?
男女半々くらいなんですけど、若い方もいますし、図書館のイベントによく参加してくださる年配の方まで、分かれてますね。
毎回何人くらいいらっしゃるんですか?
10人超えるときもあれば、10人以下のときもあります。
図書館は色んな年代が集まる公共空間だなぁって思うんですよね。読書会一つとっても、色んな層が来ているということは、図書館の特徴なのかもしれないと、聞いていて思いました。
前にどこかで、『人生誰しも1回は利用したことのある公共空間は図書館だ』っていう一文を目にして、それがよく表れている事例だなぁと思いました。なので、老若男女世代問わずに利用してもらえる場を活かしたことが今後色々とできたら良いなと思いますよね。
ビブリオバトルも、小学生の部や中学生の部、一般の部ってあるんですけど、小学生が発表するときも、大人の方がすごく真剣に聞いてくださったり、逆のパターンもあったり。年齢関係なく、本が好きな方はそうやって、一緒に楽しめるものなんだなって感じるときがあります。
良いですねー。『図書館だな!』って感じがしますね。
100万冊の本が自分の書斎?
図書館は開かれた場所である一方で、本が好きではない人や苦手な人にはすごくハードルが高い空間だなと思うんですね。なので、そこからもう一歩脱して、色んな人が図書館を自ら使えるようになっていったら、こんなに幸せなことはないな、と個人的には思っています。
そういうことを叶えるために、司書は今後もあり続けられたら良いなとも思います。これからの夢や理想みたいなものを、最後にお話しして終わりたいなと思います。岩田さん、いかがでしょうか?
そうですね、公共というと、各務ヶ原市や岐阜市などの“市が運営している施設”というイメージを持っている人がいっぱいいると思います。“公共”を簡単な別の言葉で言うと、“みんなの、市民の、街の人の”です。なので、『図書館は私たちの場所なんだ!』という意識が皆さんの中に芽生えると良いなと思います。
『図書館ができることといったら何かな?』と考えるんですけど、本と人をつないで、人と人が出会うイベントやプロデュースを行って、その人たちが新しい何かをはじめるようなきっかけをつくっていけたらなと思っています。
人と人が出会う場っていうのは図書館の役割としてありますよねー。
本当ですね。メディアコスモスの南側に新しい市役所ができるんですけど、それが今年の5月にオープンするんです。新しい市役所にも、市民の交流スペースなどがあって、オープン後はメディアコスモスは今まで以上に人が集う場所になっていくんじゃないかなと思っています。大きな広場を使ったイベントやマルシェなどを開催するのにとっておきの場所じゃないかなと思いますし、これからメディアコスモスと市役所、2つの公共空間を一体として考えて、図書館と市役所が連携して、新しい取り組みが生まれるんじゃないかなと、個人的にですが、そんなふうに思っています。
もっとパワーアップしたメディアコスモスになりそうで、とても楽しみですね!そう思うと、各務ヶ原市立中央図書館にも同じことが言えますね。こんなに広い公園が二つもあって、KPBができて。人がものすごく集うところになりますよねー!
そうですね、立地としてはすごく恵まれたところにありますよね!
本当に、強みだなぁと思って。羨ましい!
公共施設の中で図書館は割と敷居の低い方なんですけども、もっと低くなっても良いのかなって思っています(笑)。公園まで来るけど図書館まで入らない方もいらっしゃるので、公園に移動図書館も出しながら、公園の中にいるお客さんも図書館の中に入って来ていただけるような仕組みができると良いなと思います。
市の図書館は市内に4つあります。「中央図書館」と「中央ライフデザインセンター図書室」という分室、「もりの本やさん」というログハウスの素敵な図書館、南の木曽川をちょっと渡ったところに「川島ほんの家」があります。それと、移動図書館車が市内の色んなところを36か所グルグル回って、色んな方に本を提供しています。
すごいですよねー!遭遇してみたい(笑)!
その他にも、電子図書館も昨年の秋からはじめました。事情があって図書館まで来られない方もいらっしゃると思うんですけれども、そういう方も電子図書館を使って本を読んでいただけたら良いなぁと思います。
電子図書館の利用の状況っていかがですか?
まだあまり、市民の方に知られていない部分もありますが、よく利用してくださる方もいますね。図書館が閉まった後の夜間の利用が多くて、図書館の開館日に関わらず365日いつでも借りて返すことができますので、忙しい方などに利用していただいているのかなと思います。
図書館の利用は、私たちが普段働いているような施設に来ることだけじゃなくて、例えば移動図書館であったり、分館や分室であったり、さらには電子書籍も図書館で読める時代が来ています。図書館は情報を提供することが理念にありますので、私たちも普段からそこを意識して仕事をしています。
実は司書は「レファレンス」といって、「質問に答えること」も、仕事の大きい柱にあります。図書館に来たら色んな悩みごとや困りごとなどの解決のヒントが見つけられることもいっぱいあると思うんですよね。図書館が色んな人の生活の一部になって、何かあったら図書館の存在を思い出してもらえるような位置づけでいられたら良いなぁと思いました。それでは最後に、今日の感想をお願いします。
率直に、楽しかったです!今日、このメンバーで良かったなぁって(笑)!最後まで緊張してました…。引っ張っていただいてありがとうございます(笑)!
今日は図書館やメディアコスモスの代表として来ましたけど、使ってくださる皆さんや、地域に住んでくださっている皆さんが、メディアコスモスが生活の中の一部になって、日常の一コマにメディアコスモスがあるように、たくさんの人がそんな感じになってくれると良いなぁと思います。ぜひ、遊びに来てください!本を借りなくても、ぷらっと来て、本に触れてもらえたらなって思います!
ぜひ、遊びに行ってみてください。行くだけで楽しいのがメディアコスモスだと思います。では、林さん、お願いします。
2月から、岐阜県図書館と新しい連携をしまして、岐阜県図書館で借りた本を、各務ヶ原の図書館で返していただくことができるようになりました!!岐阜県図書館には100万冊の蔵書がありますので、100万冊の本が自分の書斎になったと思って、ぜひ、ご利用になってください!また、令和3年度は図書館30周年を迎えて、色々と企画していますのでぜひ図書館でチェックしてみてください。お待ちしております!
市内を走る移動図書館を見つけたら、追っかけて行く勢いで利用してください(笑)!
実は私は新米司書でして…今日先輩お二方の話を聞ける、すごく貴重な体験をさせていただきました。MCという席にいながら、最前列の観客だと思って今日は臨んでいました。本当に勉強になりました、ありがとうございました!では、これをもちまして、ライブトークを閉めさせていただきます。ご視聴いただいた皆さま、ありがとうございました!
ありがとうございました!
第6回アーカイブ:https://youtu.be/1vDgU9fQIbk